顔考察

深く考えてこなかったが、改めて考察してみることにした。
設定にある森島はるかの顔は少し好みと異なる。
だからあまり参考にしてこなかった。
単純に幼顔に見えるのが好みではない、突き詰めればストーリー上の他者との設定を比較するに、森島はるかのイメージとは違うというアバウトな違和感を持っているのが理由だ。

しかしあまりに作中で顔の感じがばらつくので何がそうさせるのか、それを知るのが自分の書き方の一助にもなるに違いないというところが、今回改めて設定画を見るに至った経緯。
トレースではなく見まねで描いたので少々違うが、体と顔の向き、とりわけ顔の上下の向きが若干異なるのを覚えておく。
morishima_hikaku01

左下が真似て描いたもの。
幼い感じがする。
数少ないが、シーンとしては2話の保健室でのやり取りが忠実。
対して、上二つは目の間隔とそれに付随して口鼻のバランスを変更。
これだけで随分と大人びた感じがする。
2者は誤差の範囲と言える程度の違いであり、作中を通して見られる顔と思われる。
個々の感覚の違いという微妙なところだが、強いて言えば右は全体的にバランスが良くて、左はそれより若干大人びた感じと言えるかもしれない。
ただあくまで描く人によってとらえ方が違うのではないかと思う。
それでも設定画にあるバランスの絵が少ないという点は、監督、作画監督、原画担当のどこかのレベルでキャラのトレンドを固めたのではないかとも逆説的にとらえられる。
私が多用するのが右下のバランス。
輪郭線はさらに大人の雰囲気を出せるように、顔の長さを変えている。
ただあまりに違いすぎると描いていて嫌になるので、顔の影を利用して輪郭線を実際より小さく見えるようにしている。
たぶん大人っぽい色香を望んで自然とそのバランスになってしまうのだろう(自己分析)。

輪郭が重要だと感じるのは、例えば桜井 梨穂子、中多 紗江のように全編通して比較的キャラがぶれずに描かれているのに対して、(あまり多くないものの)絢辻 詞とりわけ棚町 薫が崩れる場面が見受けられるから。
つまり顔の輪郭線が髪で隠されてしまう、ひいては見えない輪郭線を脳が勝手に補正してくれるというのが原因としてあると思うわけだ。
輪郭にかかる髪の多さはごまかすには便利だが安易に多用すると(それに頼ってしまって)崩れやすくなる。

さらに、髪の頭頂部につながる部分でどれほど盛るかによっても全体の顔の長さは印象が変わる。
あまりに盛りすぎれば違和感となり、輪郭ではなく多量の髪の存在と認識される。
顔の上下動で鼻や口の位置が変わるように、やはり髪を描く範囲は変化する。
森島はるかは特にその髪型から、髪として描かれる広さが顔の長さ、大人っぽさを演出しているように感じる。
そのバランスが描いていて難しいのではあるが。

目に関して。
設定画を見れば、正面と(ここで描いている)斜めの顔では目のバランスは変化して当然なわけで、至極当然な書き方である。
目というのはそれだけ重要で、上2枚の絵であるような若干の違いでも印象が違う。
設定画と、それと若干異なるバランスの絵、それぞれの違いが作画の1カットごとに現れる(原因がどこのレベルかは私は知るよし無い)という結果に結びつくと思える。
いわばダブルスタンダード状態、とは少々過言か。

少々まとまりが無くなってきた。
眠いし、これでおしまい。

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